現在私が担当している2歳児クラスの子ども達がトレーニングパンツを履き始めました。
初めのうちは、新しいパンツを喜び、担任や友達に見せたり、自分から進んでトレーニングパンツを履きたがる姿が見られていました。トレーニングパンツへの排泄も少なく、トイレに誘うと排泄に成功し、調子がいいと自分からおしっこ!と知らせてトイレに行けることもありました。
順調に見えていたトイレトレーニングですが、2.3週間ほど経った頃から、トレーニングパンツで排泄してしまうことが増えていったのです。このように、トレーニングパンツによるトイレトレーニングに苦戦しているご家庭も少なくありません。
そこで今回の記事では、トイレトレーニングが挫折してしまいそうなお子様に対し、考えられる対処法や接し方を紹介します。
目次
トレーニングパンツを嫌がる原因は中だるみ
原因は気の緩みからくるものだと考えられます。はじめは、トレーニングパンツを履く事に慣れておらず、緊張感を持って過ごしていますが、何度か成功したり、トレーニングパンツを履いている事が当たり前になってくると、どうしても気が抜けてきてしまいます。
そうなると失敗が増えて、トレーニングパンツが濡れて気持ち悪い…。もう履きたくない!という事が起きてしまいます。
このように、
- 履きたがらなくなってしまった
- パンツへの排泄が増えた
といった、トレーニングパンツの中だるみの時期は、だいたいの子が経験するものと言えます。
そして、パンツへの排泄が続くと、せっかくやる気になっていた子どもの心が折れてしまい、パンツは履きたくない!といったイヤイヤに突入してしまう傾向にあります。
トレーニングパンツを嫌がる理由は?子どもたちに聞いてみて分かった衝撃の真実
トレーニングパンツを嫌がる理由を実際に子供達に聞いてみたところ、切実な声を聞くことができました。下記参考にしてみてください。
トレーニングパンツに排泄してしまった時に、漏れるのが気持ち悪い!
トイレトレーニングの際に、オムツからトレーニングパンツに移行する理由は、気持ち悪さを感じ、排泄した事に気づけるようにするためです。しかし、その気持ち悪さが嫌で履きたくないという子は少なくありません。
トレーニングパンツに排泄をして、怒られるのが嫌だ!
トイレトレーニングで失敗が続くと、どうしても怒りたくなってしまいますよね。
「どうして出ないの?出る前に教えてね!」と。怒っているつもりはなくても、親の焦りや期待を敏感に感じ取り、失敗してはいけないとプレッシャーになっているようです。
トイレに行くのが面倒だからオムツの方がいい
オムツは部屋で替えていたのに、パンツになった途端、トイレに行き、更に脱ぎ着をし、トイレに座っても排泄の仕方が分からずなかなか出ない。ましてや、パンツに排泄してしまったら、着替えたり、シャワーをしたりとかなりの時間がかかります。そうなると「遊ぶ時間がどんどんなくなってしまうじゃないかー!」と思うんだとか。
イヤイヤ期でトレーニングパンツを履こうと言われること自体が嫌だ!
トイレトレーニングを始めようとする、2歳児前後のお子さんは丁度イヤイヤ期が訪れる頃…。トレーニングパンツだけではなく、何を言ってもヤダ!やらない!嫌い!と全部イヤイヤで反撃してきます…。
トイレトレーニングには中だるみの時期がつきものです。怒ってはいけないと言うけれど、子どもが履きたがるのを待っている訳にも行きません。
では、どうしたらトレーニングパンツを履いてくれるようになるのでしょうか??この先でご紹介していきます!
トレーニングパンツを履きたいと思わせるための対応方法5選
ここからは、保育士として実際に子供等と向き合う際に、「トレーニングパンツを履きたい」と思ってもらうための対応方法をご紹介します。
その1 「トレーニングパンツはお兄さんの印だよ」と伝える
トレーニングパンツは別名、お兄さんパンツとも呼ばれ子ども達の憧れの対象になります。お兄さんパンツ履いたら〇〇レンジャーみたいにかっこよくなれるよ!と今までより素敵になれる事を強調して伝えてみるのがオススメです。
パパやママ、兄弟、近所のお兄さん、好きなキャラクターなど、子どもの憧れの対象は色々ありますので、お子さんの興味に合わせてアレンジしてみてください!3歳になったらトレーニングパンツを履こう!決めている子もいました。
もう3歳だからパンツ履く!と切り替えられるかもしれません。
その2 「パンツ屋さん」を開く
可愛いデザインが豊富なのがトレーニングパンツの良いところでもあります。2.3枚用意してあれば、お子さんの目の前に並べてその時の気分で好きなデザインを選んでもらう事ができます。どれにしようかなと悩んで自分で選んだら履きたくなるので不思議です。ただ、選ぶのに飽きてしまったら、パンツ屋さんを開いてみてください。
「いらっしゃいませ〜!こちらの可愛いハートのパンツ、それとも黄色のパンツ、くまちゃんのパンツもあるよー!」とごっこ遊びのようにパンツを紹介すれば、興味をもって買いに来たくなるはずです。
その3 パンツを隠す!!
「ぬいぐるみのくまちゃんがパンツ欲しいよ〜って言ってるよ。あげちゃっていい?」というように、パンツを取り上げてしまうという方法が(ちょっといじわるな方法ですが…)とても効果的です。
この頃の子どもは、人のものが欲しくなったり、自分のものを取られるのが嫌な傾向にあります。その心理を利用した作戦です。
自分のパンツが誰かにとられてしまうんじゃないか!?と思うとそれは困る!と思ってパンツを手に取るはずです。「パンツが見つかったら大変!隠してトイレまで持って行かなきゃ!」とお腹の中にシュッとしまってあげると、そのまま抱えたように持って行くかもしれません。
その4 「オムツの上にパンツを履こう」と声をかけてあげる
急にオムツを履かなくなるのが不安という子もいますので、「パンツと一緒にオムツも履いたら大丈夫だよ!」と提案してみてください。
パンツの上からオムツを履く事で、排泄した気持ち悪さはしっかりと感じ、なおかつ漏れにくいという一石二鳥の方法です。床が汚れる事も少なくなるので一石三鳥かもしれませんね!
「濡れてもいいよ!」と声をかけてあげる
思い切って、「濡れても良いよ!」と声をかけてあげましょう!、排泄を失敗と認識している子は、「パンツに出ちゃったらどうしよう…。」「怒られちゃうかもしれない…。」と、心配でトレーニングパンツを履けないという事が起こります。
「最初はみんなパンツにおしっこしてるよ!」「出たら教えてくれればいいんだよ!」とトレーニングパンツにおしっこしても大丈夫なんだと不安を取り除いてあげることで安心して履けた、というケースも少なくありません。
このタイプの子はトレーニングパンツに排泄してはいけないということを、頭で理解出来ているので、しっかりと尿を溜められる身体に成長していれば、それほど失敗せずに過ごす事が出来ます。
以上が私が実践している方法でした。これは使えるぞ!という方法を見つけたら実践してみてください。
親子で頑張るトイレトレーニング!
トイレトレーニングは親子で一緒に頑張る事が必要です。いくらお家の方が頑張っていても、お子さん自身のやる気が伴っていなければオムツが外れることはありません。
どうしてこんなに頑張っているのに…と親のイライラが溜まっていくばかりです。親子で協力して進めていけるように、まずはおうちの方の言葉掛けでお子さんのやる気スイッチを入れてあげましょう!
そして、トイレトレーニングをしている方が一度は経験するであろう、トレーニングパンツの中だるみ期。お子さんがパンツを履きたがらないというのは失敗したくない、という気持ちの表れである事を理解してあげて下さい。
「履かなきゃダメよ!」と無理強いするのではなく、本人が納得してトレーニングパンツを履きたいと思えるように、違う角度から背中を押してあげる事ができたらいいですね!パンツを履きたいと思えるようになれば一歩前進です。