子どもの好き嫌いを直したい!保育士が実践する「食べてくれる」魔法の言葉

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保育園では栄養バランスを考えた様々な料理が提供されます。子ども用に小さく切られていたり、柔らかく煮てあったり、食べやすいように味付けが工夫されていたり!色合いにも気を使っており、子どもが目で見て食べたくなるように色鮮やかなものになっています。

しかし、子どもが苦手とする野菜も多く、見た目で判断して中々手をつけようとしない子もいます。一口食べたらおいしいと分かり、食べられるようになる場合もありますが、どうしてもこの食材だけは食べられない!というものもありますよね。

そのような時、保育園では、どうにかして食べてもらえるよう、さまざまな手を使って誘導します。ご家庭でもできる簡単な方法ばかりですので、ぜひ活用していただけると嬉しいです!

好き嫌いを克服するために!子どもにかける魔法の言葉

ここからは、子供の好き嫌いを克服してもらうために保育士が実践する「食べてくれる」魔法の言葉を紹介します。

「一口だけでいいよ!」

これはよく聞く方法かもしれませんが、基本的に嫌いなものは一口食べれたらそれだけで凄い事なので、敢えて書かせていだだきました。一口でも大いに褒めてあげてください。

これより先の色々な方法がありますが、とにかく実践していただいて食べる事が出来たら、その都度たくさん褒めてあげてください。そして、本人がもう嫌だというタイミングですぐに切り上げましょう。

食べられたからもう一口…と言いたくなりますが、一口と約束したのなら終わりにします。一口だけ食べようと言われて頑張ったのに、そこで終わらなかったら、次から一口も食べたくなくなってしまいます。約束はきちんと守り、無理をさせない事が基本です。今度は二口食べようね、と次に繋げてみてください。

「一緒に食べよう!」

牛乳が苦手な子にはかんぱーい!と言って一緒に飲んだり、一緒に食べよう!せーのであーん!など、同じタイミングで食べる事で口に運んでくれる事があります。

苦手なものでも、自分だけでなくおうちの人が一緒なら頑張れるのではないでしょうか?「一緒に頑張ろう!」と言われたら心強いですし、大好きなおうちの人と一緒なら食べてみようと思ってくれるかもしれません。

〇〇ちゃんと一緒に食べたいな! ママも一緒に頑張るよ!一緒だと美味しいよ!など、声掛けの仕方を工夫してみてください。親子のコミュニケーションにも繋がり、食事は1人ではなくみんなで食べると美味しいという事も学べると思います。

好きなものと一緒に食べる

好き嫌いについて調べていると、「他のものに隠して食べさせる、混ぜ込む、のはやめましょう」という意見もあるようですが、私個人の意見としては、まずは口の中に入れられるようになる事が大事だと思っています

嫌なもの単体では食べれなくても、ご飯と一緒に食べたら美味しくなるよ!と提案するだけで、口を開けてくれる場合もあるからです。

何と一緒に食べたいかはお子さんの好みに合わせて変えていただけたらと思います。それにそれを合わせるの!?という意外な食材との組み合わせを選ぶ事もありますが、本人がそれで食べられるようになるのであれば、アリなのではないでしょうか?

豆知識
知らないうちに混ぜこむのもよくないという意見がありますが、一度行ってみてもいいと思います。混ぜ込まれている事に気付かずに食べてしまうのであれば、味覚的に嫌いなのではなく、視覚的に嫌だと思っているのか、もしくは、わがままで食べたくないと言っている可能性が高いと思われます。

その場合は、

「違う部屋で気分転換しよう!」

私が働いている保育園では、中々食が進まない子や食事中に眠くなってしまう子がいる際に、お兄さん達のお部屋に行ってみようか?と一緒に他のクラスに行って食事をとることがあります。

上のクラスでは年上の子たちが頑張って食べている姿をみせて、野菜も食べててかっこいいね!とお手本の姿を見せる事ができ、下のクラスに行くと自分がお兄さんだから頑張らなきゃ!と思えるのでどちらも効果的です。普段と違う環境で食事を摂る事で、緊張感を持ち、眠くなる事も防げています。

ご家庭で行う場合は、いつも食事をしている場所以外の所に、ピクニック気分でシートを広げてみてはいかがでしょうか?食べている途中に移動するのは行儀が悪いし、大変と思うようでしたら、あらかじめお子さんに話をしておいて、お「野菜頑張れるなら今日は特別にこっちで食べようか!」と声をかけるのもいいと思います。

異年齢の関わりを作ることは難しいかと思いますが、友達や親戚の家族と食事をする機会があれば実践してみてください。

また、保育園の食器は指定のものがあるのですが、牛乳が苦手な子に普段使わないピンク色のコップにしてみる?と提案してみた所、喜んで飲んでくれたケースもあります。食器を変えて雰囲気を変えるのもいいですね!

「見て、おもちゃが応援してるよ!」

ふらっと他のクラスの先生が通りかかった時に、〇〇先生が応援しに来てくれたよ!と伝えると嫌いなものを食べられたことがありました。誰かに応援されていると自然と頑張ろうという気持ちになる子もいます。

この時のポイントしては、担任ではない他のクラスの先生が見に来た!という所です。ご家庭だと、おうちの方はいつも居る人ですので、お子さんが一緒に遊んでいるぬいぐるみやおもちゃなどを使い、頑張れー!!って応援してるよなど、動かしながら喋ってあげるといいでしょう。

親しみのあるぬいぐるみから応援されたらきっと頑張りたくなるはずです!

この時の注意点として、食べながら遊ばないようにすることです。お子さんはおもちゃに触れないようにして、「頑張って食べたら一緒に遊ぼう!」としましょう。

「頑張ったらご褒美がもらえるよ!」

保育園では、1人分の量が決まって出されます。お代わりしたい場合でも、好きなものだけをお代わりすることは出来ません。好きなものをお代わりしたい場合には、嫌いなものも全て食べ終えてからという約束があるので、頑張って食べようという姿が見られます。

ご家庭でも1人分の量を分けて、お子さんが好きなものだけを食べて終わることのないようにしてみるのはいかがでしょうか?お代わりをしない場合には、頑張ったら食後のデザートがもらえるという風にしてみるのもいいかもしれません。

「食べきれる量を決めてごらん?」

嫌いなものが目の前にたくさんあると、食欲がなくなってくることはありませんか?こんなに食べなきゃいけないのか…。と感じさせ、お子さんのモチベーションを下げてしまっているかもしれません。

これだけは食べようという量を決めて、それ以外を一旦食卓から下げることで、これだけ食べればいいんだ!と思えるようにしてあげます。どれくらいなら頑張れる?とお子さんと相談してみるのもいいと思います。自分で決めた分だと頑張れそうですよね!

この方法は、食が細い子にも是非活用していただきたいと思います。敢えて、初めから少ない量を出すことで、全部食べきれた!という経験をさせてあげましょう。

「魔法の粉をかけてあげよう!」

嫌いなものが入ったお皿の上に手を持っていき、親指と人差し指を擦り合わせて魔法の粉を振りかけてあげましょう。

もちろん、そんな粉は実際にはありません。保育園では、提供されたものに何かを加えることは出来ませんので、「かけるフリ」しか出来ませんが、それでも魔法を信じて食べてくれる子もいます!しかも、美味しくなった!との感想つきで!!!

あまり使いすぎると効果がなくなってしまうので、「大事なものなんだよ」と言って食べたくなるように興味を引いています。どうしても食べられないなら「しょうがない…この魔法の粉で美味しくしてあげよう!」と魔法使いになりきってみてください。ご家庭の場合は、砂糖や塩、ふりかけなどを振りかけてみたら、より信憑性が上がるかもしれないですね!

以上が、好き嫌いをする子に保育士が実践している「魔法の言葉」でした。

一度口に入れても、出してしまう場合もあります。そんな時は無理せず終わりにしてあげてください。お口に入れられて偉かったね!と褒めてあげましょう。

根気強く付き合ってあげましょう

好き嫌いを直すには、大人が根気よく付き合ってあげる必要があります。

幼少期に色々なものを口にしている子の方が、そうでない子に比べて大人になってからの好き嫌いが少ないと言われています。すぐに目に見えた成果が出にくいかと思いますが、まずは一口!そして、それを繰り返して行く中で、食材の味に慣れさせてあげましょう。

一口でも食べられた経験があると自信に繋がります。そしてたくさん褒めてあげてください!褒められて嬉しいと思えば、また頑張ろうという気持ちが生まれます。

「苦手だけど食べられる」くらいにはなってほしいというのが子供に関わる大人としての願いです。お子さんの好き嫌い克服のきっかけとなれば嬉しいです。

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